Sunday, March 24, 2013

教科書問題(下書き)



2005年新しい歴史教科書をつくる会という右派の団体は中学生対象の「新しい歴史教科書」を出版した。会員達によると従来の日本の歴史教科書が大東亜戦争の時の日本の軍国主義や帝国主義を非難したり暴力や虐待を強調したりするようで、「自虐史観」の影響を与えてきたと主張した。それで、会員は「日本に誇りがもてる」[1] ということを目的として、 日本の歴史を書き直した。 例えば、従来の教科書の慣例を軽視して、悪名高い「南京大虐殺」には「南京事件」という名前をつけてある。こういう変更することによって、「新しい歴史教科書」は帝国主義の美点を提出して、肯定するものだ。日本の文部科学書は新しい歴史教科書を一つの検定教科書として採択した後、近隣の中国と韓国で物議をかもした。2005年中国には破壊をともなう暴力に発展したほど 反日行動が特に強かった。突然日本の検定歴史教科書は外交関係の元にされたことの一部になってきた。
しかし、新しい歴史教科書を採択している学校は全国で1パーセントにも満たないと言われて いる。一般的な日本の歴史教科書は新しい歴史教科書をつくる会のような過激な立場から過去を解釈していない。だが、歴史教科書のきっかけ物議をかもしたから、いくつかの学者達は様々な国々の教科書にはどんなバイアスがあるか調べはじめた。二人は、スタンフォード大学のダニエルスナイダーと申基旭(Gi-Wook Shin)だ。彼らが発展した「分断された記憶:歴史教科書とアジアの戦争」というプロジェクトは、日本、中国、韓国、台湾、米国の歴史教科書を徹底比較することによって、日本の教科書では他の国より史実を歪曲されているか確認することにより、どのように教科書に記した戦争の記憶が外交政策に影響を与えることを暴くプロジェクトだ。研究した国々の採択された教科書を調査したから、日本の場合、「新しい歴史教科書」を検討しなかった。
スナイダーとシーンの研究したことから、いくつのことが明らかに考えられる。最初は日本の歴史教科書は過去の事件を鮮やかにあまり解説しないし解釈より史実の目録を偏重するので他の国の歴史教科書より日本のがつまらないと言える。なぜなら、史実の理解だけを評価するセンター試験に対応するため歴史教科書が出版されるからだとスナイダーとシーンが考えている。その上、ある国の歴史教科書はその国の歴史を偏重するあまり、戦争について総合的な立場ができなくなってしまった。例えば、韓国ではよく使われている教科書は日本の植民地統治と韓国人の抵抗運動を偏重するので、 真珠湾攻撃や広島、長崎への原爆投下といった韓国と直接関係がないことについて何も書いていない。同じように、よく使われている米国の歴史教科書には大東亜戦争は真珠湾後の事件から記述しはじめるので、その教科書を読んでいるアメリカ人の学生は日中戦争のことが全然分からない。中国の場合、政府が歴史教科書を出版するので、共産党の抵抗運動を偏重しすぎ、国民党との内戦や国民党が抵抗運動に貢献したことを無視する。
ところで、第二次世界大戦は、全世界的規模の戦争だからといって、暴力、虐待、戦火がひどかったところはアジアとは限らない。ドイツ軍が近隣の国々へ侵攻したことが第二次世界大戦の始まりとされている。 しかし、歴史教科書問題といえば、東アジアの中国、日本、韓国しか思い浮かべない。どうしてだろうか。
2006年 「イストワー/ゲシヒテ」[2]という歴史教科書が出版された。この教科書は、長い間お互いに敵として扱っていたフランスとドイツの学者達と教師達が努力して書いたものだった。作成の過程は難しいところあったけれども、作成しているフランス人とドイツ人の中で一番異論の多い話題は第二次戦争ではなく、戦争後のアメリカの外交政策であったようだ。[3]出版された「イストワー/ゲシヒテ」は様々なフランスの学校もドイツの学校も抱かれて、採択されてきた。言うまでもなく、「イストワー/ゲシヒテ」が非難されていないものだというわけではない。例えば、ドイツには「イストワー/ゲシヒテ」が写真、引用、など偏重して、簡単すぎると思っている人がいる。しかし、歴史教科書が外交政策の問題とされている東アジアに比べると、西ヨーロッパには歴史教科書が和解の一部とされているようだ。
実は、「イストワー/ゲシヒテ」はこのような歴史教科書の始まりではない。1997年昔からずっと宗教的な争いバルカン半島で共同歴史教科書のプロジェクトが始まった。[4]この「The Joint History Projectというのは東南ヨーロッパの学者達や教師達を集めて、皆が使われる教科書を作成することによって、友好を促進することを目指す試みだ。ギリシャのペレポネス大学の教授と「The Joint History Projectの編者のクリスティーナコウロウリは「私たちは、歴史の教え方を変えたいのはバルカンの将来が心配だから。そして、もっといい歴史の教え方によって相互理解を促進することができると思う」と言った。[5]
イスラエルとパレスチナにも共同歴史教科書のプロジェクトがあった。Peace Research Institute in the Middle Eastという団体は2009年「お互いの歴史的な物語を学ぶ」を出版した。「イストワー/ゲシヒテ」と違う点が多い。イスラエルとパレスチナの歴史についての総意を作るのが無理だそうだから、ある「お互いの歴史的な物語を学ぶ」のページには三つの列ある。左ではイスラエル人の学者の立場からある歴史的な事件を記述されている。右ではパレスチナ人の学者の立場から事件を記述されている。中にはブランクで、生徒が自分の分析や感想が書けるスペース。残念なことに、いつも同意しないイスラエルとパレスチナの政府は一つのことについて完成しているようだ。2010年、両方の文部書に「お互いの歴史的な物語を学ぶ」を学校で使うのが禁止された。[6]
東アジアでも共同教科書のプロジェクトがあったことを知っているのか。2005年、中国、韓国、日本からの学者達が作成した「未来を開く歴史ー日本・中国・韓国ー共同編集東アジア3国の近現代史」が出版された。[7]本当の教科書ではなく、国立的な教科書の弱点を改善するための副教材のようなものだ。例えば、従軍慰安婦のことについてあまり記述していない日本の歴史教科書を読む日本人の生徒は、「未来を開く歴史」を読むことによって、慰安婦の経験が分かるようになる。同じように、原爆投下について全然記述していない韓国の教科書を読む韓国人の生徒には、恐ろしい原爆のことが知らせるようだ。[8]異なる情報がある場合、それぞれの立場から情報を提示されている。例えば、南京虐殺で死んだ犠牲者数は南京軍事法廷と東京裁判によって、主張された数が違う。だから、「未来を開く歴史」に両方が提示されている。
しかし、「お互いの歴史的な物語を学ぶ」と同じように、「未来をひらく歴史」について否定的評価のある人々が多い。例えば、「未来をひらく歴史」にはヨーロッパ、米国、日本の帝国主義を非難されているけれども、戦後のことについてあまり書かれていないので、中国の帝国主義の記述が少ない。(チベット問題、など。)もちろん、反日の内容が多く含まれていると思う右派の日本人が多い。結局は何の国でも「未来をひらく歴史」を採用している学校は少ない。
ヨーロッパ、バルカン半島、イスラエルとパレスチナ、東アジアでも歴史教科書問題の解決を目指す共同作成教科書の賛否両論が考えられている。どのぐらい共同作成教科書が採択されるのかはところによって違う。しかし、どこでも歴史教科書の歪曲の原因は何よりも愛国主義にほかならないのではあるまいか。他の国の事情を軽視して、母国の事情を強調する教科書によって相互理解できないほど狭い考え方を養ってしまう。 だから、教科書問題を解決するために、相手の立場を理解するほかはない。お互いの意見と賛成しなくてもいいけれども、お互いの意見をよく聞いて、その意見の論理を理解しなくてはいけない。 共同作成教科書は総合的な成功でも総合的な失敗でもなく、フランスとドイツの場合のように和解への一歩だ。愛国主義が強い中国、韓国、日本、米国、イスラエル、パレスチナで、少なくとも「お互いの歴史的な物語を学ぶ」のようにそれぞれの解釈を提示する教科書を採択するべきではないだろうか。そうしなければならないのは、友好を促進するためだからだけでない。その上、外交政策は国民の貧しい意識の元にされると危ないからだ。


[1] http://www.tsukurukai.com/
[2] 「イストワー」とはフランス語で「歴史」という意味だ。同じように、「ゲシヒテ」とはドイツ語で「歴史」という意味だ。
[3] http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/4972922.stm
[4] http://www.csmonitor.com/2007/0314/p01s02-woeu.html
[5] "We want to change history teaching because we are concerned about the joint future of the Balkans and we think mutual understanding can be promoted through better history teaching."
[6] http://forward.com/articles/133422/banned-textbook-offers-a-lesson-in-mideast-politic/
[7] http://www.chinadaily.com.cn/english/doc/2005-06/10/content_450083.htm
[8] http://www.foreignpolicy.com/articles/2006/01/04/asias_textbook_case

1 comment:

  1. ショーンさんの歴史教科書問題について下書きは本当に面白い。この問題についてちょっとだけ習ったことがあるんが、そんなに深く勉強して、理解したことがなかったから、ありがとう。お互いに書いた教科書が存在しているのを全然知らなかった。ショーンさんが書いた教科書をお互いに書き直すためのやり方がよく分かります。でも、普通な人々はこの問題を解決するためにどうしようか?たとえば、両親は自分の子供がば僻みがある教科書を使っているから心配があるなら、何のことがいいですか?そして、お互いに作られた教科書が禁止されたところで教師達はどうするべきです?

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